上達するためには、明確なゴールのイメージを持ちましょう。
練習の進め方について、大人の生徒Aさんと話していた時のこと。
「練習すべき箇所も方法もわかっているのだけど、ゴールがわからない。ゴールがわからないので、練習しているうちにこれでよいのかわからなくなる。形だけの練習になってしまう。」とお悩みを話してくれました。
ゴールにもいろいろありますが、この場合その日の練習の中で達成したいところとしましょう。自分の場合はどうであるか思い起こすと、レッスンの中での気づきや記憶の中にある先生の演奏を基準に練習しています。記憶の補助としてレッスンを録音または録画させてもらい、その後繰り返して聞く。録音を聞き返す中で当日には気づかなかったことに気づくことももちろんあります。私のレッスンも家での練習のために録音録画はおおいにしてもらえればと思いますが、そういう方は少ないですね(笑)
もちろん、レッスン時間内に自分の心に刻むことが第一です。心に刻まれたものがなければ、書いたり録ったりしたものも生かされませんから。目指すイメージを心に刻んでもらえるような、そんなレッスンをこちらも心掛けなくては。
別の大人の生徒Bさんに、練習する際ゴールのイメージはあるか聞いてみたところ、
「ゴールは明確ですよ!イメージはめちゃくちゃあふれています!」
と力強いお返事。なるほど。たしかにBさん、レッスンを始められて1年ほどですが確実に進歩しています。
Aさんは上級者、Bさんは初心者ですから、立ち位置の違いもあります。それまでの音楽経験や、今現在どれだけのエネルギーを注げるかといったこともゴールイメージづくりに影響します。
置かれた状況は人それぞれですが、「明確なゴールのイメージをもって練習する」
これはどの段階の人にも通じることでしょう。